2007年02月 アーカイブ

2007年02月07日

破綻懸念先

◆破綻懸念先の定義

破綻懸念先とは、現状、経営破綻の状況にはないが、経営難の状態にあり、経営改善計画等の進捗状況が芳しくなく、今後、経営破綻に陥る可能性が大きいと認められる債務者をいいます。


具体的には、現状、事業を継続しているが、実質債務超過の状態に陥っており、業況が著しく低調で貸出金が延滞状態にあるなど、元金および利息の最終の回収について重大な懸念があり、したがって損失の発生の可能性が高く、今後、経営破綻に陥る可能性が大きいと認められる下記のような債務者をいいます。

①元本の返済もしくは利息の支払が3ヶ月以上6ヶ月未満の延滞先や条件変更先で、実質債務超過の期間が概ね2期以上の債務者

②金利減免、棚上げ先で、実質債務超過の債務者


「破綻懸念先」の内容を、上記のように「自己査定マニュアル」に記載していることが多いです。

しかし、これらの債務者については、業種の特性、事業の継続性、収益の見通し、償還能力、経営改善計画の妥当性等々、銀行の支援状況等を含めて総合的に勘案して債務者区分を判定しなければなりません。

実際に私が信用金庫に在職していた時も、中小零細企業においては経営改善計画が策定されていない場合が多く、財務状況も芳しくないのが一般的でした。

したがってこれらの中小零細企業の債務者区分に当たっては、企業の技術力、販売力、成長力、さらに企業の保証・担保の状況等を踏まえて判断する必要があります。

だから「破綻懸念先」の判定にあたっては、銀行が支援している債務者かどうかではなく、元金および利息の回収について懸念があるか、ないかで判断する必要があります。


私が担当していた債務者は、毎月の借入金の返済も約定通りに履行しており、過去にも延滞をしたことなど1度もありませんでした。

ただ財務内容は2期以上の債務超過となっていたため、債務者区分は「その他要注意先」と判定しました。

これは「破綻懸念先」の債務者区分の定義が上記の「①元本の返済もしくは利息の支払が3ヶ月以上6ヶ月未満の延滞先や条件変更先で、実質債務超過の期間が概ね2期以上の債務者」となっていたために、そう判断したのですが、金融庁の金融検査では「その他要注意先」ではなく、「破綻懸念先」にランクダウンされました。

その理由が「延滞はしていないが、2期以上の債務超過であり、元金および利息の回収について懸念がある」という理由でした。

たしかにその企業の債務超過の額はかなり大きかったのですが、このようにまったく延滞をしていない(延滞をしたこともない)債務者でも、財務内容によっては「破綻懸念先」にする必要があるということです。

私もこの債務者の査定にあたっては、内心は「破綻懸念先にすべきではないか」との考えもあったのですが、当時は少しでも上位の債務者区分にしたいとの気持ちから「その他要注意先」にとどめた経緯があります。

それを金融検査官にズバッと切り捨てられてしまいました。

貸出金額がかなり高額だったために貸倒引当金の計上もかなり大きかった記憶があります。

よって破綻懸念先の判定にあたっては、「元金および利息の回収について懸念があるか、ないか」で判断する必要があるということです。

投稿者: 日時: 2007年02月07日 22:34 | | トラックバック (0)


2007年02月08日

実質破綻先

◆実質破綻先の定義

実質破綻先とは、法的・形式的な経営破綻の事実は発生していないものの、深刻な経営難の状態にあり、再建の見通しがない状況にあると認められるなど実質的に経営破綻に陥っている債務者をいいます。

具体的には、事業を形式的に継続はしているものの、自主廃業により営業所を廃止しているなど、実質的に営業を行なっていないと認められる状態で、次のような場合が該当します。

①元本の返済または利息の支払6ヶ月以上延滞している。

②財務内容において多額の不良資産を内包する。

③債務者の返済能力に比して、明らかに過大な借入金が存在する。

④実質的に大幅な債務超過の状態に相当期間(目安としては3期以上)陥っていて、事業好転の見通しがない。

⑤天災、事故、経済情勢の急変等により、多大な損失を被り、事業再建の見通しがな
  い状況にある。

⑥すでに不良債権処理のため共同債権買取機構等の特別目的会社へ売却している。

⑦すでに銀行が競売申立をしている。

⑧すでに行方不明、失踪、自主廃業となっている。

また銀行の支援を前提として、経営改善計画等を策定して支援に取り組んでいる債務者についても、経営改善計画等の進捗状況が計画を大幅に下回っているような場合は、実質破綻先と判定されます。


なお、6ヶ月以上の延滞先であっても、債務者の業況によって「実質破綻先」としないで「破綻懸念先」とする場合もあります。

もし、あなたの会社が実質破綻先の要件に該当している場合は、すでに取引銀行との交渉があるものと思います。

銀行との交渉を進めてランクアップが可能かどうかを見極めなければなりません。

投稿者: 日時: 2007年02月08日 08:15 | | トラックバック (0)


2007年02月10日

破綻先

◆破綻先の定義

破綻先とは、法的・形式的な経営破綻の事実が発生している債務者をいいます。


具体的には、破産、清算、会社整理、会社更生、民事再生、手形交換所の取引停止処分等の事由により経営破綻に陥っている債務者をいいます。


また、会社更生法、民事再生法等により、更生計画等の認可決定が行なわれた債務者については、「破綻先」ではなく「破綻懸念先」として判断して差し支えないとされています。

さらに、更生計画等が合理的であり、その実現可能性が高いものであれば、その債務者については「要注意先」と判断して差し支えないとされています。

なお手形交換所で第1回目不渡は発生しているが、取引停止処分(2回目の不渡)にはなっていない場合は、当然「破綻先」には該当しません。

投稿者: 日時: 2007年02月10日 08:06 | | トラックバック (0)


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